【レーザー脱毛とは】
レーザーを照射することにより、毛の毛根を破壊すると、
後日、破壊された毛根から毛が自然と抜け落ちる脱毛方法のことです。
施術前は、あらかじめ剃毛する必要があります。
剃毛することにより、レーザーが毛根に当たりやすくなるためです。
医療脱毛のレーザーは、脱毛サロンの出力よりも強力です。
なぜなら「医療行為」として認められているので、強い出力で施術することが許されているからです。
どんな医療行為かといいますと、
“用いる機器が医療であるか否かを問わず、
レーザー光線またはその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為”
※医師免許を持たない人が業として行えば、医師法第17条に違反する、としています。
つまり、毛乳頭や皮脂腺開口部等を破壊するほどの強力なレーザーは、
火傷や腫れなどの肌トラブルを起こす可能性が高いので医師でないと使ってはいけない!ということです。
「毛乳頭や皮脂腺開口部等の破壊」とは、「永久脱毛」を意味しています。
ですので、「永久脱毛する行為」=「医療行為」となり、脱毛サロンで行うことはできないのです。
では、その医療レーザーですが、種類があります。
今回は「アレキサンドライトレーザー」について説明します。
【アレキサンドライトレーザーの特徴】
アレキサンドライトレーザーとは
アレキサンドライトという宝石を使って波長を出し、メラニンに反応させ脱毛を促すレーザーです。
別の記事で出てくる「ダイオードレーザー」と並び、多くのクリニックで使用されいます。
1997年から導入され、20年近くたった今でも使い続けられている実績のあるレーザーです。
出始めはかなり高額だったのですが、それにも関わらず多くのクリニックなどで普及されました。
アレキサンドライト・レーザーには
「Qスイッチ」「ノーマルパルス」「ロングパルス」の3種類があります。
“Qスイッチレーザー”は、
10億分の1秒
パルス幅が短く強いパワーのレーザーです。
レーザーの範囲は狭いのが特徴です。
狙った部位以外へ熱が広がらないようにできるため、他の部位へダメージを与えず施術できるレーザーです。
おもにシミなどの治療に使用されます。
“ノーマルパルス”は、
100万分の1秒
パルスの基本となっています。
ん?パルス?パルス幅?何??
なんだか難しい電気(物理?)関係の用語がでてきました。
ざっくり言うと、
パルスとは
「一瞬の間にだけ変化する電流や電波。電流波形のこと」
パルス幅は、
はい、レーザーが照射される時間の範囲をパルス幅といいます。
時間が短いほど強力な力を出します。
さらっと流して頂いて結構です。
“ロングパルスレーザー”は、
1000分の1秒
パルス幅が長いレーザーです。
肌にダメージなく脱毛できるレーザーとしても有名なのです。
効率的に毛根のメラニンを焼くことができるのは、メラニンにだけ反応する(黒や茶色の色素)ロングパルスだからです。
その「ロングパルス」には波長で3種類に分けることができます。
・755nm アレキサンドライトレーザー
・800〜810nm ダイオードレーザー
・1064nm ヤグレーザー
アレキサンドライトレーザーの「ロングパルス」のものを
「LPIR(ロング・パルス・アレキサンドライト・レーザー)」と言っています。
※ここでは、これ以降「アレキサンドライトレーザー」=「ロング・パルス・アレキサンドライト・レーザー(LPIR)」
として記すことにします。
アレキサンドライトレーザーは、皮膚の奥にある毛根のメラニン色素にだけ反応します。
アレキサンドライトレーザーは日本人の肌向き
・レーザー脱毛は、メラニン色素に反応するため白人以外には向いていませんでした。
このアレキサンドライトレーザーが開発されたお陰で、日本人の肌でも火傷しない
レーザーで脱毛できるようになったのです。
【アレキサンドライトレーザー(LPIR)のメリット】
◎広範囲で時短
・1秒で直径1センチ大の照射ができる。
・1回の照射時間0.1秒という一瞬に約20〜30本の処理が可能
※これがダイオードレーザーよりすごいところ
※両脇で約10分
ピッピッとリズミカルに施術できる。
ジェルを使用していないので、ふき取りなどの時間もかからない。
◎期間が短い
・2〜3ヶ月に1回の施術。
・毛質や量によって違うが、5〜6回程度、多くても10回ほど。
・1年〜2年かかる
※脱毛効果が高いのでトータルで、施術時間も回数も少なくてすむ
◎濃くて太い毛にも効果
濃くて太い毛はメラニンが濃いということ
つまり、濃くて太い毛ほどよく反応するということ
◎美白・美肌効果
メラニンに反応するので、黒ずみやくすみを薄くする効果も期待できる
そのうえ、このアレキサンドライトレーザーはコラーゲンの生成にも働きかける
毛穴の引き締め効果もあり、美肌も期待できる
※アレキサンドライトレーザーは、もともと刺青除去で開発されため、肌にある余計なものに反応する
*施術後は消炎剤として軟膏が処方されるので(ほとんどのところで)医師の指示にしたがってきちんと塗ってください。
【アレキサンドライトレーザー(LPIR)のデメリット】
◎産毛は苦手
産毛の多くはメラニン色素が少なく黒ではない
アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素の黒によく反応するので産毛には効果が薄い
部位によっても毛質は違うので、効果の現れ方もさまざま
◎肌が黒い人も苦手
日焼けなどで肌の色が濃い人は、肌にも反応してしまい、火傷する可能性が高い
◎痛い(痛みがあるが、効果は抜群!)
ほかのレーザー(ダイオードレーザー、ヤグレーザー)よりも、強く痛みを感じるとの声がある
対策として、照射と同時に冷却ガスが噴射され痛みを少なくしている
ジェルを使用しないので、脱毛サロンなどで使用されるジェルが苦手な人向き
ガマンしすぎて、脱毛の足が遠のいては意味がありません。
麻酔など痛みを軽減する方法もありますので、相談することです。
◎照射漏れ
照射口が1円玉よりやや大きいくらいの円形なため、照射漏れなどの隙間ができてしまうこともある
◎毛が生えてきた!
稀に毛が生えて来る方もいる
考えられることは、ピルなどの薬の服用や女性ホルモンのバランスの乱れなど
ですが、この場合はほかの脱毛施術をしていても同じ症状がでることと予測される
【副作用】
一時的に赤い斑点ができたり痒みが出ることがあります。
強い乾燥や毛包炎を起こすこともあります。
一週間以上たっても消えない場合は、施術したクリニックで受診してください。
肌の弱い人は慎重に選んでください。
医療脱毛の良い点は、施術後にトラブルが起きたとき、施術したクリニックで診てもらえることです。
いちいち経緯を説明しなくて済み、対応も安心できます。
レーザー脱毛は、クリニックによって使用している脱毛機が違います。
どれを使っているかをHPなどで調べてからにしましょう。
ちなみに、HPなどで使用している機種が載っていない場合は、
そのクリニック自体やめたほうがいいでしょう。
一概にはいえないのですが、掲載していないのは機種が古いからだ、などと
いわれています。
レーザー脱毛機は1台1,000〜2,000万はするそうですから。
あまり人気のないクリニックでは新機種に買い替えできないのだ、ということです。
そんなところで脱毛はしたくないですよね?
★★まとめ★★
・レーザー脱毛とは
・アレキサンドライトレーザーの特徴
・アレキサンドライトレーザーのメリット
・アレキサンドライトレーザーのデメリット
・副作用
アレキサンドライトレーザーは、日本人の肌向きで太く濃い毛に効果抜群です。
痛みはありますが、効果が高いためトータルで施術時間も回数も少なくて済みます。
ただ、産毛には効果が出にくいので、あらかじめ脱毛したい部位に産毛が多いかどうか、確認しておくと良いでしょう。
そのうえで、テスト照射や麻酔ができるかどうかチェックしておくと万全です。